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あかり


もう少し、どうにかなるものと思っておりました。

ただ、無力というものは、本当にどうしようもなく、
そもそも、チカラと言うものが無いのですから、
這う事も、膝を立てる事も、
だまされてたみたいに、元から何もできなかったのです。

体力も、気力も、力もなく、放り出された私は、
何もできない私は、どうすれば良いのでしょうか。


「きのこ1」
歩道の街路樹の脇で拾ったキノコが、
たった2日で、しぼんで黒くカチカチになってしまいました。

鮎次郎は食べるかしら。


「明かり」
思い上がりで、ずんずんあるいてきたココは崖。
我がままな価値観が、とっくに突き放されていると、
どうして気がつかなかったのでしょう。
たっぷり貯めた資産は、すべて木の葉だと、
私だけが気がつかず、ずいぶん見せびらかしてしまいました。

急に恥ずかしくなり、火照って光る頬の暖かいひかりが、
私の暗い部屋から、外へもれる。



「竹」
折々で、節を付けてやらねばいけないということがあります。
どうしても節が必要だという事があるのです。
節の無い竹は、ぐにゃりと曲がって、
頭がやがて地面に付いてしまうのです。


「静脈」
腕でとくとくと動く、1本の静脈の筋を、
えいっと摘むと、死ぬかしら。


「きのこ2」
疲労感と気怠さが、偽物イクラのゼリーのように、
体の皮の中に、どぷりと満タンに注射される事がよくあります。

体は、もう言う事を聞かず、
ただ倒れることも、すがむ事も、逃げる事もできず、
ただ、大きくふくれた頭だけがぼんやりしたまま宙に浮いて、
足は、地面の中にあるとも、宙にあるとも知れないのです。


「雀」
庭で雀が死んでおりました。
痩せこけて土をかぶって、コテンと倒れておりました。
涙がポロポロで出て来たのは、
羨ましかったのです。

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